インプラント治療とは
虫歯や歯周病、突然の事故など、人は様々な原因で歯を失います。歯を失うことで、食べ物がよく噛めない、正しく発音できないなど、体の問題ばかりでなく、食事を楽しめない、人前で自然な笑顔が作れない、年老いて見えるなどの心の問題と深くかかわっています。
歯を失うとブリッジや入れ歯が一般的な治療法として行われています。
ブリッジにしたけれど
健康な歯を削ってしまうことになった
支えている歯が痛んでしまい、結局抜くことになってしまった
健康な歯とブリッジの歯の色が違って見える
部分入れ歯にしたけれど
銀色のバネが見えて恥ずかしい
口臭が気になる
歯に比べると大きくて、使用感が悪い
総入れ歯にしたけれど
ガタガタして、硬いものが噛めない
食事の際、入れ歯と歯茎との間に食べ物が入り込む
歯茎がやせてきたので、作り直さないといけない
インプラント(人工歯根)は、歯を抜いた後の顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を被せて、噛み合わせを作ることで、再び自分の歯のように噛む機能を回復させる治療法です。インプラント治療によって、天然の歯とほとんど変わらない感覚で、食物を噛んだり、会話を楽しむことができます。 インプラントで回復した歯は、固定性のものなので、入れ歯と違い噛むことが難しかった物も噛めるようになり、ガタつきや違和感もなく、自分の歯と同じ感覚を得ることができます。また、周囲の歯を削ることもありませんので、見た目も自然です。
インプラントはチタンで出来ており、そのものが曲がったり、割れたりすることはありません。また、当然虫歯にもなりません。ただし、永久的なものではありません。定期検診を怠ると、インプラント周囲炎になることがありますが、日頃の歯磨きと定期検診を継続していくことで、長く機能させることができます。
インプラント治療は、患者さんの症状や希望に合わせて行います。条件によってできること、できないこと、骨や歯肉の治療が必要になる場合があることなど、すべての患者さんに同一の治療を適用できないため、適応できるかどうか、全身的な健康状態の確認、骨の状態など、レントゲンやCTなどで、より精密な検査をし、綿密な治療計画を立てます。もちろん治療費も変わってきます。
その方に応じた治療計画や治療費などを、良く理解した上で始めることをお勧めします。 まずは、担当医に十分に相談されてから、納得した上で自分にあった治療を選択されるようにしましょう。
全身的な問題がある方
重症な全身疾患のある方(糖尿病、肝臓病、心臓病、血液疾患のある方)
頭蓋、顎骨部に放射線治療を伴う既往歴のある方
ヘビースモーカーな方
薬物やアルコール中毒の方
妊娠している方
局所的な問題がある方
顎の骨の少ない方(場合によって顎の骨を再生する手術を追加することがあります)
虫歯、歯周病を治療していない方
歯ぎしりの極端に強い方
重症の全身疾患がある方は、それぞれの担当医師に相談して下さい。全身にわたる病気をお持ちでも、日常生活に問題がなく、病状がコントロールされていれば、治療は可能です。
年齢は一般的に、成長期が終わってから(20歳が一つの目安)になりますが、全身的、局所的に問題がなければ、年齢の上限はなく、どなたでも受けることができます。
口腔内について、治療に際しては、お口の中を常に清潔に保つ意欲が必要となります。協力が得られない場合には、治療を断念することもあります。
長所
自分の歯とほぼ同じ感覚で噛むことができるので、違和感がなく、味覚が低下しません。
周囲の健康な歯を削りません。
周囲の歯に負担をかけないので、残っている歯の保護になります。
噛み合わせが安定します。
見た目は自然で、人前で気にせず食事やおしゃべりを楽しむことができ、自信へとつながります。
自然な表情や楽しい食事は、体の健康を保つだけでなく、心までも健康にします。
短所
外科手術が必要なので、全身疾患(重度の糖尿病、血液疾患、甲状腺機能亢進症、腎障害、重度の高血圧、重度の肝機能障害、重度の心臓疾患、妊婦、膠原病、骨粗鬆症など)をお持ちの方は適しません。ただし、内科的に病状がコントロールされ、日常生活に問題がなければ可能です。
虫歯や歯周病の治療をされていない方、埋め込む部位の骨が少ない場合は治療できない事もあります。
インプラントと骨が結合するまで約2~6か月かかりますので、治療期間が長くなります。
永久的なものではありません。
治療は保険適応外になります。(使用するインプラントの種類や本数、被せる人工歯の種類、症例の難易度によって費用が異なります。事前によく相談してから進めましょう)
はじめに
歯の無くなってしまった所に、インプラント治療を受けたいと考えた時、ほとんどの患者さんは、歯周病か虫歯で歯を失っています。その原因を明らかにしないまま、歯を失った部分だけをインプラント治療したとしても、長く安定して機能させることは望めません。
お口の全体の問題として、原因を理解し、それに対する治療をした上で、それぞれの患者さんに応じたリスク診断をします。お口全体及び全身的な状況を把握し、将来長きにわたって良い状態で機能出来るような治療計画(包括的治療)を立てていくことが大変重要です。
そのため当院では、場合によっては、インプラント治療を希望されてお見えになられた患者さんであったとしても、包括的な診断の結果、インプラント以外の治療が適していると思われることもあります。
そのような場合はインプラントを勧めず、患者さんに最も適した治療方法をご提案させていただいて、十分に相談し納得のもとで治療を行うようにしています。
まずは問診でしっかり患者さんのご希望を伺います。インプラントを歯のない場所に、ただ入れるということでなく、術前にお口の状態、虫歯や歯周病の治療、それぞれの患者さんに応じたリスクの軽減、噛み合わせ全体を考慮した治療計画を立て、必要があれば先に治療を行います。
そして、お口の中の状態がしっかり安定したところで、インプラント治療に移っていきます。この時、レントゲンやCT、模型などからの得られる情報を総合的に判断して計画を立てていきます。
インプラント治療には、歯周病の状態を無視できない現実があります。歯周病の改善を図らないままのインプラント治療は、長期的に見た場合、快適で安定した状態を望むことはできません。
インプラント治療前の、口腔内状態がしっかり管理された状態でインプラント治療を行い、またその後も、長きにわたって、お口の中が良い状態で維持出来るような、継続したメインテナンスが必要になるのです。
インプラント治療を行うにあたり、まず十分な診査・診断が重要になります。これは、患者さんに、より安全で安心して治療を受けていただけるよう努めているためです。
通常のレントゲンでは、2次元的にしか骨の高さを知ることができません。それに加え、CT(断層撮影)を用いることで、3次元的な情報が得られるため、骨の高さのみでなく、骨の幅、骨の密度、インプラントの埋入方向・深度を予測することが可能になります。そのため術前に得られる情報が多く、術中の迷いや予想外の事に対しての対応など、失敗のリスクを軽減することができるのです。
現在、インプラントの数は50種類以上に及びます。その中で、なぜカムログインプラントを使用しているのか?
カムログインプラントシステムは、25年にわたる基礎と臨床研究に基づいて、ドイツで開発された最新のシステムです。
カムログの一番の特徴は、顎の骨の中に埋め込むフィクスチャー(人工歯根)があり、その上に人工歯がかぶるわけですが、その両者をつなぐアバットメントの連結部分が非常に強固に出来ているということです。
インプラントの内面には3つの半円形のくぼみ(ノッチ)が付けてあり、アバット外面に は、これに対応した3か所のふくらみ(カム)が付けられています。これらが、精密にかん合することで、フィクスチャーとアバットが一体化し、この
強固な連結により、長期間使用しても、土台部分が緩むことがなくなり、単独で入れても安心して使用できるようになりました。
この構造によって、従来のインプラントの弱点を改善することができ、長く機能する重要な役割を果たしています。これは、カムログの特許ですので、他のインプラントにはありません。
インプラントは大変有益なものです。だだし、永久的なものではございません。定期的な検診・正しいブラッシングを行い、口腔内をメインテナンスしていく事により、長期にわたり使用することが出来ます。その必要性を理解し、定期検診を怠ったことにより引き起こったトラブルに関しては、一切の責任を負いませんのでご理解下さい。
最後に
インプラントは費用も期間もかかります。十分相談してから進めてまいりましょう。分らない事、不安な事もあると思いますので、どうぞお声をかけてください。
院長:星谷雄太
歯学博士
日本口腔インプラント学会会員
日本インプラント臨床研究会会員
カムログアカデミー会員
森宏美
臨床歯周病学会会員
日本口腔インプラント学会会員
カムログアカデミー会員
インプラント治療の流れ
患者さんのご要望をお聞きします。また、お薬の確認、喫煙の確認をします。喫煙者と歯周病、インプラントの関係は 非喫煙者よりも、リスクがあることが、研究報告されています。
当院では従来のものよりはるかに被曝線量の少ない体に優しい最新の歯科用CTを導入しております。
1定期的な消毒、予後観察
2骨の状況によりますが、埋入手術をしてからインプラント と骨が結合まで約2~6ヶ月かかります。
歯磨きがしっかりできているか
他に残っている歯の虫歯・歯周病のチェック
インプラントの周囲に炎症を起こしていないか
かみ合わせは正しいか
などを確認します。
インプラントは自分の歯で噛む感覚を取り戻せる魅力的なものですが、自分の本来の歯とは構造が違います。定期的なクリーニング、噛み合わせの確認を怠ってしまうと、歯周病と同じように、インプラント周囲炎を起こし、最悪の場合、インプラント自身が抜け落ちてしまうということにもなりかねません。これを防ぐには、まず、毎日の正しいお手入れと定期検診が必要になります。 万が一、定期検診を受けず、何らかのトラブルが起きてしまった場合には、保証しかねますので、ご理解お願いします。何より、インプラントを良い状態で長くお使いいただくため、共に大事にインプラントと付き合っていきましょう。
手術に際しての注意点
01手術当日に備えて体調を整えておいてください。十分な栄養・休養が必要です。あらかじめ止めておく必要なお薬がある場合は、事前にお話します。
02体調がすぐれない時には、ご自身で判断せず早めにご連絡下さい。
01口周囲を清潔に保つため、男性の方はひげをお剃り下さい。女性の方は口紅をしないで下さい。
02降圧剤を飲まれている方は、通常通りお飲みください。
03空腹は良くありません、食事は軽くすませておいて下さい。
04楽な服装にてお越し下さい。締め付けるものは避けましょう。
05十分にブラッシングをしてきて下さい。
01インプラントに限らず、外科的な治療は、一般的に、痛みに関しては麻酔が覚めてから、2日目がピーク、2~3日後に腫れが出ることがあります。これは、外科処置に伴う正常な反応です。感染・腫れ・痛みなどに関しては、抗生物質・消炎鎮痛剤で対応いたしますので、指示通りお飲み下さい。担当医もこれらには十分注意を払っておりますので、ご安心下さい。尚、服用にて異常が認められた場合は、中止もしくは薬の変更をしますので、すぐにご連絡下さい。
02縫った糸が取れてしまうと、感染の危険がありますので、大きく開口したり、舌で触れたりしないで下さい。糸が外れていないか、感染の兆候がないか確認、消毒いたします。糸は約1週間~10日後にお取りしますので、それまでは患部に歯ブラシを直接当てないようにしてください。他のところは通常通りしっかりお手入れをしてください。歯ブラシをかけ始める時期はご指示申し上げます。
03稀に2~3日後に青あざが出来ることがあります。これは、骨から歯肉をはがすことにより、粘膜の下に出血したためですが、2週間程度で血液は吸収され、正常な皮膚の色・状態に戻りますので、心配は要りません。この時、冷やしますと、血行が悪くなり治りが遅くなるので、そのままにしておいて下さい。
04稀に外科手術の影響にて、一時的に頬や唇のしびれやピリピリ感が出ることがあります。
05なるべく見た目やお食事に支障が出ないよう配慮していますが、義歯をお使いの方は、インプラント埋入部位により一時的に義歯の使用を中止していただく場合があります。
これらの術後の反応や体調管理、消毒などの理由から、術後すぐのご旅行・ご出張はお控いただいた方が良いと思われます。
起こりうるトラブルについて
早期に起こるものと、噛みあわせを作った後に起こるものに分けられます
これは手術をしても、最初から骨とくっついていないことが考えられるので、早い時期にインプラントが揺れてきてしまいます。
この場合、その原因を取り除き、状態を改善した上で、再度入れなおすことが出来ます。しかし、元の状態より骨の量が少なくなっているので、より難しくなる傾向にあります。
現在、多数の歯科医師がインプラントを行っていますが、インプラントを入れることが先行し、歯周病をしっかりコントロールしていない歯科医師がインプラントを行った場合にはリスクが高くなります。インプラントを長く安定した状態で、快適に機能させるためには、再発してしまう歯周病を長きに渡り管理し続けていかなくてはならないからです。 なぜならば、歯周病原菌がインプラントの周囲に感染を起こして、インプラントの周囲に結合した骨を破壊してしまうからです。炎症が進むことで、歯肉からの出血や腫れを起こし、最終的には、インプラントを取り除かなくてはならない、もしくは、インプラントそのもの自体が、抜けてしまうという状況になってしまいます。いわゆる、インプラント周囲炎といわれる病気です。
これは、全く歯周病の感染と同じ過程をたどるものであり、治療も歯周病の治療に順じて行います。まず、炎症を取り除くために、お口全体の環境を改善し、感染のリスクを下げる。また、歯肉の状態を改善するために外科的な治療が必要になります。そして、出来るだけその進行をくい止めるようにします。
残念ながら、インプラント周囲炎を起こす患者さんは多くなっています。一度、感染が起こると、その進行は天然歯よりも、骨の破壊のスピードが速く、さらに、インプラントの性状が、治療を複雑で困難なものにしています。ですから、なるべく感染を起こさせないようなお口全体の管理をしていくことが重要になってくるのです。なぜなら、インプラント周囲炎を起こすのは、他に残っている歯の歯周病原菌の伝播により引き起こされるものだからです。
そのため、かぶせものを入れ快適に噛むことが出来ていても、インプラントの周囲に感染は起きていないか、他の歯に、インプラントに感染を起こすような、歯周病がないかを確認するための、プロによる定期的なチェックを受けることが重要ですし、たとえ、周囲に感染が起きたとしても、早期の状態でその病状に気付き、適切な治療が行える歯周病に精通した歯科医師であることは、重要なことだと考えます。お口の状態を良いままで管理できる、予防処置を長きにわたって続けていくことが、大切なのです。
インプラントを長持ちさせるには
インプラントに歯をかぶせ噛めるようになったら、それで終わりではありません。ここから、長期に渡り快適にお使いいただくかどうかが大切になってきます。インプラントは骨にしっかり支持されて動かず、見た目も自然なため、入っていることを忘れてしまいがちです。これは、もちろん良いことですが、インプラントと歯周病には、無視できない関係があります。
インプラント自体はチタン製でとても丈夫ですが、その周囲に感染を起こしてしまった場合には、インプラントを取り除かなくてはならなくなったり、もしくは、抜けてしまう事があるからです。これをインプラント周囲炎といいます。
この病気にならないためには
インプラント治療を受ける前に歯周病をしっかり治す
インプラント治療を受けた後に定期検診を受け、再発しやすい歯周病を管理する
なぜなら、この原因菌は歯周病原菌と同じもので、同じ感染過程をたどります。他の歯に歯周病があれば、インプラントの周りにも同じことが、十分に起こりうるからです。
インプラントがただそこにとどまり、噛めているかだけでなく、お口全体の歯周病治療をしっかり行い、その状態を継続させていくには、プロフェッショナルケアとホームケアは欠かせません。
天然歯は、歯根膜があり噛み合わせの力を逃がすクッションの役目をします。インプラントは、骨と直接結合するため、歯根膜がありません。したがって、天然歯の状況は変化しますがインプラントは移動しませんので、調整が必要になってきます。また、お口全体の、虫歯や歯周病のチェックが必要です。
特別な清掃方法が必要な訳ではありません。天然歯と同様に、毎日のお手入れが重要です。インプラントの周囲のアフターケアも基本は歯ブラシです。各々の状況に応じて、歯間ブラシやデンタルフロスの使用をご指導します。
なお、お引越しや転勤などで継続して定期検診を受けられなくなる場合は、一度ご相談ください。
治療について
Q治療期間はどのくらいですか?
A 骨の状態にもよりますが、インプラントを埋め込んでから、骨とインプラントが固定するのを待ちますので、最終的な物が入るまでには、3~5ヵ月が目安です。
Q検査費用と期間はどのくらいですか?
A 1~2週間で準備をします。CT撮影を他院で受けていただきますので、別途ご負担いただきます。
Qインプラントはどこで受ければいいですか?
A 現在はインプラントに精通した歯科医師は徐々に増えてきました。必ずカウンセリングをお受けになり、納得して始められるよう、十分相談することをお勧めします。また、インプラントは長いお付き合いになりますので、メインテナンスまでしっかり対応してくれるところが望ましいです。ご自身にあったところで受けられることが大切です。そのために、セカンドオピニオン、サードオピニオンを受けられるのもいいでしょう。
Q違う所で受けたことがあるが、病院を変えても大丈夫ですか?
A しっかりしたメーカーのインプラントであれば、ある程度の互換性があるので、対応することは可能です。ただし、治療の途中での変更はなるべく避けるようにしましょう。転勤等、やむを得ず通院できなくなる場合には、一度相談してください。
Q他の歯科医院で断られたけど可能ですか?
A 可能なこともあります。インプラントの種類や設備、歯科医師にも差があります。いろいろお調べになられることをお勧めいたします。
Q味覚は変わりますか?
A 変わりません。かえって、しっかり噛めるようになるので、食事が楽しく、美味しく感じられるようになります。
Qインプラントにリスクはないのですか?
A リスクはあります。外科手術が必要であること。この時気をつけないといけないポイントがありますが、術前の検査、シュミレーションにて、十分検討致します。また、お手入れを怠るとインプラント周囲炎になります。
Q健康への悪影響はないですか?
A インプラントは手術を必ず伴いますので、何かしらの身体的リスクを伴う方には、慎重に対応させていただきます。
Q骨への影響はないですか?
A 現在では、97%が大丈夫とされています。
Q金属アレルギーは大丈夫ですか?
A 歯科領域のインプラントに関しては、アレルギーは極めて少なく、また、場合によってはないとされています。ただし、患者さんが他のアレルギーがあったり不安に感じている場合には、事前にパッチテストを受けることをお勧めします。
QCTやMRIによる検査は受けられますか?
A 現在、インプラントが入っていても、CTやMRIの検査を受けることに支障はありません。ただし、磁石の金属を使用している場合には、インプラント上についている磁石をいったん外すこともあります。
Q暫く治療を受けていませんが、インプラントはできますか?
A まず、虫歯や歯周病の治療をし、お口の中の環境を改善してからの治療になります。お口の中を常に清潔に保つ意欲が基本的に必要ですので、協力が得られない場合には、治療を断念することもあります。
手術について
Q手術は入院が必要ですか?
A 通常、外来での手術になりますので、入院は必要ありません。稀に、全身的既往によって入院が必要になる場合もありますが、そういった場合には、口腔外科のある病院をご紹介いたします。
Q手術時間はどのくらいですか?
A ケースにもよりますが、30~60分程度になります。
Q手術前の準備は何か必要ですか?
A いつも通りで、特別なにもありません。十分な休養と食事をしっかり取っていただいて、楽な服装でいらしてください。術前のお薬に関しては、ご指示申しあげます。
Q術中は痛みますか?
A 局所麻酔が効いていますので、ほとんどありません。
Qどんな麻酔をするのですか?
A 通常の虫歯治療に用いるのと同じ、局所麻酔を使います。
Q手術後の影響はありますか?
A 多少のお痛みと腫れ、内出血などが出ることもありますが、日常生活には問題ありません。お薬を飲んでいただくこと、注意していただきたいことがありますので、ご指示申しあげます。
全身的な事について
Q年齢制限はありますか?
A 年齢の上限はありません。しかし、高齢者ほど全身疾患をお持ちの方が多いので、確認しましょう。年齢の下限はありません。しかし、一般的に成長発育が終了した時点が推奨されており、おおむね、20歳以上が対象となります。
Q性別の差はありますか?
A ありません。
Qどんな人が対象になりますか?
A 全身的な問題がない、または、あってもコントロールされている状態であり、埋め込む骨がしっかりとしていて、お口の中の治療が完了していれば、インプラントの適応症は広がっています。一度相談することから始めましょう。
Q全身疾患があるのですが、治療はできますか?
A コントロールされている状態であれば、治療は可能です。ただし、ご担当医師に確認・相談させていただきます。また、50歳以上で今まで検診を受けていない方でしたら、これを機会に全身的な検査を受けられることをお勧めします。
Qタバコを吸っていますが大丈夫ですか?
A タバコは歯の喪失と深く関わっています。これは、インプラントも同じです。治療にあたって、歯肉の治り方も違ってきます。タバコを吸っていてもインプラント治療は可能です。ただし、吸っていない方と比較すると、リスクは高くなると考えられています。この機会にぜひ禁煙されてはいかがでしょうか。
噛み合わせを作る事について
Qインプラントを埋めてからかぶせるまではどうなりますか?
A 埋めてからインプラントと骨がつくまで、2~3ヵ月間待ちますので、その間は仮歯や入れ歯など、状況に応じて対応します。
Q歯の色が違ってしまいますか?
A ご自身の残っている歯の色に合わせてつくりますので、自然に仕上がります。
Q他の歯への影響はありますか?
A ありません。削ったり、入れ歯のバネをかけたりすることがありませんので、これがインプラントの最大のメリットです。
Q硬いものは噛めるようになりますか?
A 噛み合わせが安定しますので、硬い物もしっかり噛めるようになります。特に、入れ歯を使われていた方は、びっくりするほど変わります。
Q自分の歯と感じが違いますか?
A 慣れるまでは今までとは、多少感覚が違うかもしれませんが、個人差はありますが、数日で慣れていただけます。
価格について
Q歯科医院によって値段が違うのは何故ですか?
A 使用するインプラントの種類や材料が違います。また、保険外診療は各歯科医院で独自に決められています。カウンセリング時に相談して下さい。
Q支払方法は?
A 基本的に手術の日に半分、被せものの準備に入ったときに半分いただきます。カードの取り扱いもございます。何かございましたらご相談ください。
メインテナンスについて
Q毎日のお手入れは特別なことが必要か?
A 特別なことはありません。ご自身の歯と同じように、歯ブラシを丁寧にしてください。補助的な器具を使っていただく場合もありますが、お手入れは残っている歯と同じように出来れば大丈夫です。
Qどのくらい持ちますか?
A どのくらいもつかは、歯のお手入れによって異なります。チタンという材料自体は体内にて半永久的に大丈夫だと言われています。日頃のお手入れと、3ヵ月~6ヵ月毎の定期的なメインテナンスを行っていくことで、長くお口の中で機能できるように保っていきましょう。もしこれを怠れば、寿命は短くなります。
Qメインテナンスはどのくらいで行ったら良いですか?
A 個人差もありますが、当院では約3ヵ月毎の定期検診をさせていただくようにしています。お葉書にて時期をお知らせしています。
Q保証期間はどのくらいですか?
A 当院では、個人差によりますが、5~10年といたします。これは、定期的な検診をしっかり受けていただくこと、歯ぎしりの強い方にはマウスピースを使用していただくこと、など等守っていただかないといけないことがありますので、一区切りにはしていません。これを怠ったことにより引き起こったトラブルには、対応しかねますので、ご理解ください。